あまりに暑い日が続くと
どうにもいろいろ嫌になって
ちょっとぼんやりと動いていた仕事の始め。
いつも通りの時間、いつも通りの白衣、いつも通りの病棟の廊下。
病室から見える中庭には、もう遠慮の無い日差しが見え始めていて
なんとはなしに、溜息だってつきたくもなる。
贅沢だって、分かってはいるけれど。
「おはようございます」
食堂に向かう車椅子の患者さんとすれ違う。
40床あまりの病院で、こうして移動できる方は、本当にほんの少し。
最後にすれ違った方は、確かもう3,4年になる女性の方。
「お世話になります。早くからご苦労様」
笑顔でそう言ってくださった。
なんだか申し訳無い気持ちになって、俯いていた気持ちを切り替える。
自分の倍以上の年齢を重ねてこられた方々に
いつも色々を教えていただく毎日だ。
そう代わり映えのない日々だけれど、悪くない毎日だと思ったりもするのだ。
君色時間~穏模様~更新しました。