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風色時間

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廊下にて

あまりに暑い日が続くと
どうにもいろいろ嫌になって
ちょっとぼんやりと動いていた仕事の始め。
いつも通りの時間、いつも通りの白衣、いつも通りの病棟の廊下。
病室から見える中庭には、もう遠慮の無い日差しが見え始めていて
なんとはなしに、溜息だってつきたくもなる。
贅沢だって、分かってはいるけれど。
「おはようございます」
食堂に向かう車椅子の患者さんとすれ違う。
40床あまりの病院で、こうして移動できる方は、本当にほんの少し。
最後にすれ違った方は、確かもう3,4年になる女性の方。
「お世話になります。早くからご苦労様」
笑顔でそう言ってくださった。
なんだか申し訳無い気持ちになって、俯いていた気持ちを切り替える。
自分の倍以上の年齢を重ねてこられた方々に
いつも色々を教えていただく毎日だ。
そう代わり映えのない日々だけれど、悪くない毎日だと思ったりもするのだ。

 君色時間~穏模様~更新しました。
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久しぶりに海の見えるところへ行った。
もともと海のない県で育った自分には、
いつまでたっても海はどこか不思議な感じがする。
それでもなんだか心がほっとするような、
そんな気分で一日過ごした。
連休が明けて、また日常が始まる。
・・・あまり暑さが厳しくないといいのだけれど。


 君色時間~穏模様~更新しました。

朝顔に

通勤途中の曲がり角で
薄いピンク色が視界に入り、少しの間の後で
朝顔だと気付いた。
考えてみれば今年はまだその花を見ていなかったかもしれない。
葵や向日葵は目にした記憶があっても朝顔はやはり今年初めて。
なんだかそれがちょっと嬉しかった。
そろそろ梅雨も明けるという。
毎年異常気象の言葉を聞くけれど
今年の夏空に、自分は何を思うのだろうか。

  ひとり時間~静模様~更新しました。

願い紙

数日前まで病棟の食堂には七夕飾りが置かれていた。
職員の手による物だろう、色とりどりの折り紙細工と
そして大きさの揃った細長い紙。
それは願いを乗せた短冊達で。
ものによっては崩し気味の文字で、あるいは職員の代筆で書かれた
お名前と、一行ほどの願いの言葉。
話の出来ない状態の方も多いから、短冊の数は少ないけれど
その中で目につくのは、書き方は違っても意味するところ
“皆が幸せでありますように”、そんな言葉たち。
社会的入院が殆どと思える入院患者さん方だったりするからなのかもしれないけれど
提げられた願い事の中に
回復や退院を記したものはほぼ見当たらなかった。
自分が、ではなく皆が そんな願い。
人によって考え方は様々で、それぞれにたくさんの側面もあるとは思っても、
いつか自然にそんなことを思えるようになれたなら、いい。
そう感じた。
それまではまだ随分と遠そうだけれど。

  ひとり時間~静模様~更新しました。

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朝のこと

「ついてない」を数え始めれば
どうしたって溜息が出てしまうから
それはそれ、と曖昧な言葉で自分を誤魔化して
誰も見ていないと周りを見てから
上を向いて、手を伸ばして深呼吸。
それぐらいならたいしたことないよ、なんて
自分に思えるぐらいには
なっては来たのかも知れないけれど。

人気の無い朝の病院の待合室に
中庭の方から光が射し込んで、
季節外れの鶯の声が窓越しに聞こえて
つられて外を見れば立葵。
なんともある意味長閑な、
そんな今朝のこと。

  君色時間~穏模様~更新しました。

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