数日前まで病棟の食堂には七夕飾りが置かれていた。
職員の手による物だろう、色とりどりの折り紙細工と
そして大きさの揃った細長い紙。
それは願いを乗せた短冊達で。
ものによっては崩し気味の文字で、あるいは職員の代筆で書かれた
お名前と、一行ほどの願いの言葉。
話の出来ない状態の方も多いから、短冊の数は少ないけれど
その中で目につくのは、書き方は違っても意味するところ
“皆が幸せでありますように”、そんな言葉たち。
社会的入院が殆どと思える入院患者さん方だったりするからなのかもしれないけれど
提げられた願い事の中に
回復や退院を記したものはほぼ見当たらなかった。
自分が、ではなく皆が そんな願い。
人によって考え方は様々で、それぞれにたくさんの側面もあるとは思っても、
いつか自然にそんなことを思えるようになれたなら、いい。
そう感じた。
それまではまだ随分と遠そうだけれど。
ひとり時間~静模様~更新しました。
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