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風色時間

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春になると

もうどれくらい前になるのだろうか。
まだ学生だった頃だから、随分と前には違いないが
外房を電車で巡ったことがある。
どんな経緯であったのか覚えてもいないけれど
祖母と、その娘である叔母と3人で日帰りの旅行をした。
3月終わりの晴天の中、海がきらきらと太陽を跳ね返して
花畑に揺れる黄色やオレンジ色がとても綺麗だった。
ベンチシートの各駅停車
窓辺に置いたお茶の容器
祖母と叔母の笑い声と、手元の少しの花摘みの花たち。
そのあたりの出である祖母は
車窓から遠くを見るようにいくつかの思い出話を聴かせてくれて
つられて懐かしい気分になった。
祖母を亡くしてからかなりの年月が過ぎ、
もう数年来、叔母に会えてもいないけれど
この季節になるといつでも
あの、のんびりと暖かな日射しと、海の眩しさを思い出して
少しだけ切ないけれどもふわりとした気持ちになるのだ。


    ひとり時間~静模様~更新しています。

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regret

ああすればよかったなんて今更思ってもどうにもならない
それはよく分かっているのに。
後悔してもどうにもならないから、せめてそれを次に活かそう、なんて
時折言ったりされるけれど、
絶対的に次が無い時には、いったいどうすればいいんだろうね。


毎日は同じようでいて、決して同じでは無いから
生きるということはすごく難しいことなのだと
こんな時には強く思います。


みんなが笑顔でいられたなら、いいね。


 


    君色時間~穏模様~更新しています。

そして、サイト『風色珈琲店へようこそ』も更新しております。
こちらでは、とある珈琲店のマスターを主軸に置いた言葉達を連ねております。
どうぞお時間がありましたらお立ち寄り下さい。

卒業式の頃なんて、もう随分遠いけれど
すれ違った一団の向こうに、あの頃を思い出してみれば
空の青かったことや、友人と交わしたどうでもいいような会話の断片が
妙に蘇って来たりして。
慣れた場所を出て、新しいところへ入っていくことは色々と大変だけれど
きっと、大変なだけでもないはず。
卒業するたくさんの人が、たくさんの素敵な時間を過ごせますように。


      ひとり時間~静模様~更新しました。

「ひといき」

今じゃないかもしれない
どれだけ頑張ってみてもすぐに出る結果なんて
本当にほんの少し。
報われる努力ばかりじゃないよ
でもね
一歩進んでもう一歩
ゆっくりでいいんじゃない?

 君色時間~穏模様~更新しています。


 

言葉


昔、まだ仕事に振り回されていて、自分すらちゃんと保てずに
気付けばそれなりに身動きの取れないラインまで
はまり込んでしまっていた頃。
自分の能力なんてたかが知れているのに
あれもこれもとやらなくてはならないことのリストが増えていくばかりで
病院で働きながら病院に通ったりもしていた、今となっては懐かしい時代。
ある人が、教えてくれたこと。
随分な言い方かもしれないけど
と前置きしてその人は
「言ってしまえば君の100%の力なんて
 誰もそこまでは求めてはいないんだから」
と送別会でテーブル越しに、ビールを片手にそう言った。
一瞬あんまりじゃないかなんて思ったけれど
ちょっと考えて、それは不思議とすとんと落ちた。
誰も100%なんて求めていない、ということは
だからそこまで必死になる必要は無くて、肩の力を抜きなさいという意味だろう。
そんなに頑張らないでいい
なんていう風に言われたら
いや、でも
と、当時の自分は更に頑なに“頑張って”しまっていただろうと分かる。
100%じゃなくていい
それはなんだか解呪の言葉のようで。
勿論人には色々な考え方があるし、違う印象を受ける方もあると思う。
でも、少なくとも自分にとって、今でもそれはきっと
言ってみれば救われた言葉、なんじゃないかな、なんて。
大げさかもしれないけれど、本当だから。
あれから多分10年以上の時間が経って
有り難いことに今も尚、同じ仕事をしていられるのは
少なからず、あの言葉のおかげじゃないかと
ふとした時に思い出すのです。


  君色時間~穏模様~更新しています。